うーふぁー・あんかー(ウーファーパイル、アンカー、パイルアンカー、アンカーパイル)
衛星軌道上に建設される超巨大ウーファー、人によって呼び方は異なる。(54話)
高高度からの自由落下にて大地に撃ち込まれるこのウーファーは、音波による大規模ファージ誘導を可能にする。
二ノ宮グループが所持する最大の物は、電源は50kVA(実測40kW程度)とコンパクトながら、最大2ケ月まで無電源で使用可能。原理的に、耐圧範囲内ではあるものの、地球上のどの場所にも設置でき、そこがファージ生息域なら音楽ライヴやファージ誘導が可能となる。
古来より、音の良し悪しは全て反射率にかかっており、形状や反射率にはありとあらゆる考察と研究が成されてきたが、このウーファー・アンカーはその集大成と言っても良い。
ファージ誘導を使って効果範囲内の全ての場所に遅延無く音を届けることが可能で、端的に言うと、ウーファーの間近で聞いても、2キロ先で聞いても、同じヴァーチャルサラウンド設定でラグ無しに同じ音量で音を体感する事ができる。
作中では音響ポイント設定は使っていないが、その可能数は概算でアンカー1本につき最大約220兆箇所まで可能。
ファージ誘導単体で見ても、ファージ1個単位から誘導設定できるので、細やかなコントロールが可能となる反面、スムースな群体コントロールシステムと連動しないとそもそも操れないという弊害もある。
つつみたちは予てより自作のファージ誘導プログラムと反映機材を持っていて、熊谷防衛戦ではそれを使っていた。音響ポイント設定を範囲内の聴衆に使わないのはバンドマンとして失格だが、つつみたちはパフォーマンスするつもりは無かった。(つつみがバフがてらこっそり横山に聞かせていたが内緒の設定。)結果、市場に出まわるライヴ映像と音響は無人機からのモノだけとなり。当時、肉嵐の中良い位置で稼働していた無人機の映像にはプレミアがついている。
